「SILENT SUN」船越由佳


この年になると、なかなか新しい好きなアーティストってゆーもんは出来にくくなる気がする。
感性が鈍ってくるのか、保守的になるのか、はたまた懐古趣味に走ってしまうのか・・。

そんな中、好きになったアーティストの一人、船越由佳さん。

詞は、
『自分ではごく普通だと思ってる、実は普通ではない、ちょっと高級な女の子』が、

人とは違う普通感で切々と感情や情景を幻想的に語っている感じ・・ってちとわかりにくいかもしれないけど。
平凡を騙る非凡さが、カッコイイのです。
そして、若い時には気づかない、少しずつ憂いを重ねていくことのちょっと悲しさと
キャリアを重ねてきた自信から来る輝きが、みごとに交錯している、っといった匂いが
仕事で疲れた脳みそを、感情の海に連れて行ってくれます。

メロディーも
いい意味での『裏切り』が心地よく、ほどよい新しさで
詞の風景を、より3Dにしてくれる厚みを感じるメロディー。

そんな歌を、透きとおった声で聞かせてくれています。
透きとおった、といってもただ『透明』なんじゃなく、
いいお水で作ったロックアイスが詰まったグラスのむこう側を見るような
曲折感のある表現力にあふれていて
これまた、詞やメロディーに綺麗にのっています。

30過ぎた、職を持ってて、夢も持ってる女の人が
新しい事を考えてる時、 聴いて欲しい一枚です。

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