『mint』中原めいこ 中原めいこさん、と言えば「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね」。 そう言った意味で私ぐらいの世代の人なら誰でも名前くらいは知っていると思う。 でも、「キウイ・パパイア・・」だけしか知らない人にぜひ聞いてもらいたいのが それ以前のアルバムで、とくにこの「mint」。 なんちゅうか、この人のアルバムは押しなべて『幕の内弁当』みたいだ、と思っている。 カッコイイあり、かわいいあり、悲しいあり、面白いあり・・。 でも、通して聴くと統一感が残る。 きちんとだしをとって煮たサトイモあり、甘く煮たお豆あり、醤油味をきかせたひじきあり・・ と、小さな和食の見本市である幕の内弁当を思わせる。 このアルバムは、悲しい歌のあとに、甘い歌を持ってきてるので聞き終わった後には結構 さっぱりしていて気分転換にちょうどいい。浸らせすぎないところが、よい。 学生時代の「つらいこと」なんて今思えば大したことなんて全然なく、 そういうあっさりしたひたり加減で直ってしまう事が多かったからかもしれないけど。 聞き終わった後は、さっぱり忘れちゃう。 今でも、仕事で超失敗とか、友達のヘビーな内容の相談とか、超失恋(たとえば)とかには それどころじゃなくなるけど、 軽い不安とか、ヤな事はこのアルバムで洗い流します。 mint、の名のとおり、ペパーミントの食感の幕の内弁当。(謎) |